愛媛県新居浜市の動物病院。病気の治療はもちろん、病気になる前の予防やしつけなども積極的に指導しております。

犬のしつけについて

 犬のしつけについて

しつけとは、飼い主さんが ”家のルールや社会のルールを教えていくこと” です。
飼い主さんがしつけ方を勉強し、実戦していく必要があります。

ここでは、そのための基本的な知識をお伝えします。

しつけの大原則とは・・・
うまくできた時に「褒める」
失敗した時は叱るのではなく「無視」です。

 
他にも大事な要素があります。
・成功するように仕向けてあげる(環境整備)
・犬と接する家族全員が、毎回同じ反応をする
・根気よく、繰り返し教える

基本は、これだけです。
以下に具体例を挙げながら説明したいと思います。

叱る。。。のではなく、黙って片付けるのが正解です。
ふかふかして気持ちいい所などはオシッコしたくなるものです。
トイレを覚えるまでは、そういったものを置かない、
というのも一つの方法です。

そして、次からはオシッコしたそうにソワソワしていたら
トイレに連れて行ってあげるといいでしょう。
 

良くない例として、オシッコのところに犬を連れて行き
「ここでしちゃダメよ」などと声をかける人もいますが、
犬は何のことか理解できません。

3秒ルールというものがあり、オシッコをして3秒以内に叱ることで
叱られたことがわかると言われています。

ただし「ここでオシッコをしたらダメ」なのか
「オシッコをすることがダメ」なのかわからないため
飼い主に隠れてオシッコするようになることもあります。
なるべく叱らないほうがよいでしょう。

食糞などの問題もほぼ同じことが言えます。
「あー、また食べてる!」などと大騒ぎすると、
犬はかまってくれたと思いその行動を繰り返しするようになることがあります。

基本は黙って片付けるのがいいでしょう。
また、オスのマーキングはまた対応が違いますのでご相談ください。

甘噛みは犬の自然な欲求で、
甘えたい時、すごく嬉しい時に噛むと言われています。
特別な理由がなければ、甘噛みをやめさすのではなく
噛む加減を教えていくことが目的になります。

つまり、少しの甘噛みはさせてオッケー。
強く噛んできたり興奮するようなら、やめさせるという感じでしょうか。

強く噛んできたら「痛い」などと叱り口調で
一言言ってから甘噛みをやめさせ、
目を合わせないように無視する、
もしくはその場から立ち去るのがいいでしょう。

叱る言葉は家族で統一しましょう。
「きゃー、かまれた!」などと人間の方が興奮すると
犬も興奮してエスカレートしてしまうので避けましょう。

吠えるのには沢山の理由がありますが、
ここでは要求吠えについて説明します。

要求吠え、つまり、ケージから出して欲しくて吠える、
フードが欲しくて吠える、などいろいろなケースがあると思います。

対処法は、犬が諦めて吠えるのをやめるまで無視することです。
これは特に初回の対応が肝心で、絶対に根負けしてはいけません。

このしつけの最大のポイントは、決して、
吠えている時にケージから出したり、フードをやったりしないことです。

たとえば、1時間吠えた結果ケージから出られた犬がいたとします。
その子は、がんばって吠えた結果出られたと学習します。
すると、またケージに入った時に今度は出られるまで
2時間でも3時間でも吠えることになります。

そうなると修正はますます困難ですよね。
なので、ケージから出す時は、犬が諦めていい子にしている時にしましょう。

もう一つ、しつけに関して大事なことをお伝えします。
それは社会化です。

子犬の1ヶ月齢~3ヶ月齢は社会化期と呼ばれ、
警戒心よりも好奇心の方が勝り、何事も割と許容できる時期になります。

それを過ぎると、今度は好奇心よりも警戒心が勝るようになり
怖い、などという感情が生まれてきます。
 

社会化期に体験しておきたいこと
・家族だけでなく、いろんな人とふれ合いましょう
・体中、どこでも触られることに慣れましょう
・いろんな音を聞いて慣れましょう
・ほかの犬や猫などに慣れましょう(


詳しいやりかたなどはご相談ください。

社会化期に経験したことは犬の一生において非常に大事な役割を果たします。
がんばって社会化しましょう!


この時期は、ワクチンも完全には終わっておらず感染症には弱い時期になります。
そのため
ちゃんとワクチンを打っているお友達犬や猫、もしくは兄弟が理想的です。